ようりこは至高 2 (3)

梨子（今日から2年生かぁ……地味な私は変わらずマイペースにいこうかな……）

梨子（あっ、あれ渡辺さんだ、一緒のクラスなんだ……やっぱり人気者だなぁ、私なんか手が届かないぐらいキラキラしてる……）

梨子（ちょっとぐらい喋ってみたいけど……無理だよね、渡辺さんは私とは違う世界の人……）

梨子（……今日も放課後は音楽室で1人ピアノの練習かな……）

曜「梨子ちゃん、桜内梨子ちゃんだよね？初めまして！水泳部の渡辺曜だよ！一緒のクラスになれて嬉しいな」

梨子「……えーーー！？な、なんで……えっと、渡辺さんと面識あったっけ……」

曜「いいや、初めましてだよ。いつもピアノひいてるでしょ？水泳部に聴こえてくるんだけどそれで気になっちゃって、一回見に行ったんだ」

梨子「あっ、ごめんなさい……代表選手の練習を邪魔してしまって……今日からは家で練習するから……」

曜「…逆だよ、曜ちゃんはあの音色が好きなんだ。ピアノってあんまり得意じゃなかったけど、梨子ちゃんのピアノはなんだか特別みたい」

梨子「えっ、あっ、ありがとう……そんなこと言われたの、初めて……///」

曜「……今日放課後いいかな？隣でピアノ、聴きてみたいな」

梨子「あっ、わ、渡辺さんが」ｵﾄﾞｵﾄﾞ

曜「曜ちゃん、ね」ﾆｺｯ

梨子「……よ、曜ちゃんがよければ……///」ｶｧｧ

曜「よし！決まり！あっ、先生来ちゃった、じゃあまた後でね」

梨子（なんだか2年生が……楽しみになってきたかも）

全体的に珍しいカプでいいね！

曜「うーんどんなポーズとろうかな……やっぱり敬礼かな！曜ちゃんといえば敬礼ヨーソローだよね！」

梨子「ふふっ、曜ちゃんよろしくね、じゃあ私のポーズは撮影まで内緒にしておこうかな♪」

曜「おおっ、梨子ちゃんの可愛らしいポーズ楽しみにしてるよ！……あっ、カメラさん呼んでるよ、行こっか」

梨子「うん、ちょっと心の準備するね……」ｽｰﾊｰ

曜（なんだろ？ちょっと大胆なポーズでもとるのかな？）

曜「じゃあ曜ちゃんは寝転がって…敬礼！かわいく撮って下さいねー、梨子ちゃん来てもいいよー？」

梨子「じゃあ……失礼します、えいっ！」ﾄﾞｻｯ

曜「ええ！？上に乗るの！？ちょ、ちょっと待って当たってる！色々密着してるんですけど！？」

梨子「……曜ちゃんドキドキしてる？じゃあ撮って下さーい」ﾆｺｯ

ｶｼｬ！ｶｼｬ！ｶｼｬ！

曜（梨子ちゃん動かないでよー！ほらまた当たってるってば///）

梨子「ふふっ♪」

ﾊｲｵｯｹｰﾃﾞｰｽ

曜「はぁ……なんかドッと疲れた……梨子ちゃん？終わったからもう離れても大丈夫だよ？」

梨子「……もうちょっとだけ……曜ちゃんのドキドキが収まるまでこうしてる」

曜「梨子ちゃん……当分無理です……」

曜「お、梨子ちゃん嬉しいこと言ってくれますな〜。」

梨子「最初は・・・本気で恥ずかしかったけど最近は曜ちゃんの衣装着るのちょっとだけ楽しみなんだよ。」

梨子「ほら地味な私でも曜ちゃんの衣装着ると少しは可愛くなれるかな・・・なんてね。」

曜「何言ってるのー梨子ちゃんはとってもとーっても綺麗で可愛くて私の作った衣装が映えるのは梨子ちゃんのおかげであります！」

梨子「曜ちゃんったら恥ずかしいよ///　aqoursが輝けるのは曜ちゃんの作る素敵な衣装があるからです！」

曜「もう///　それを言うなら梨子ちゃんのような綺麗でキラキラした素敵な曲があるからaqoursは輝けるんだと曜ちゃんは思うなー。」

梨子「絶対曜ちゃんの衣装かいいの！」

曜「梨子ちゃんの曲がいいの！」

ﾖｳﾁｬﾝ! ﾘｺﾁｬﾝ! ｾﾞｯﾀｲﾖｳﾁｬﾝ! ｾﾞｯﾀｲｾﾞｯﾀｲﾘｺﾁｬﾝ!

梨子「ﾌﾌﾌ　２人の力が合わさってaqoursが輝けているのかな。」

曜「ｱﾊﾊ　そうだね梨子ちゃんと曜ちゃんの力が合わされば恐いものなんてなにもないね！」

梨子・曜「ねー！」

CK「・・・・・・・」

梨子「曜ちゃん何見てるの？」

曜「うわぁっ！梨子ちゃ…ダメ！…あっ」ｽﾏﾎﾎﾟﾛﾘ

梨子「…！これって…」

スマホ「パイズリ画像」

梨子「へぇ…曜ちゃんこういうのが好きなんだ…」

曜「いや、これは、その…」

梨子「…ごめんね」ｼﾞﾜｯ

曜「！？」

梨子「私のが小さいから…その…そういうことしてあげられなくて…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

曜「り、梨子ちゃんは何も悪くないよ！そもそも私生えてないから！してもらいたいのは確かだけど…私に生えてないのが悪いんだよ！」ｱｾｱｾ

曜「それに、梨子ちゃんのおっぱいは十分大きいよ！！」

梨子「よ、曜ちゃん…///」

曜（あれ、何言ってるの私）

突然すまない
インスピレーションが来て衝動的に書きたくなったんだ

申しわけない

曜「半分ずつ分け合うとか？」

梨子「メモリも何もついてないのよ」

曜「んー……さぁ、分かんない。梨子ちゃんは分かるの？」

梨子「ええ」

曜「どうするの？」

梨子「簡単よ。答えは……」

ﾁｭｯ

曜「！」

梨子「含んで、ここで共有し合えばいいの」

曜「…なるほどね」

千歌「おはヨーソロー！ 曜ちゃん朝練お疲れ様！」

梨子「おはよう曜ちゃん。いつも大変ね。大丈夫なの？」

曜「うーんまあ確かに大変だけど、楽しいから！」

梨子「そっか、でも無理しちゃダメだよ？」

千歌「衣装とか大変だったら手伝うからね！」

曜「えへへ、ありがとね二人とも！」

梨子「……って曜ちゃん！ また髪ちょっと濡れてるじゃない！」

曜「あー、ついいつもの癖で急いできちゃって……早く二人に会いたかったし！」

梨子「もう……ちょっと待って」ｶﾞｻｺﾞｿ

曜「あ、今日もタオル持ってきてくれたの？別にいいのに」

梨子「良くない！ 風邪ひいたらどうするのよ。じっとしててね」ﾜｼﾜｼ

曜「ん〜〜梨子ちゃんのこれ好き〜〜」

梨子「はい、終わったよ」

曜「ありがとねー梨子ちゃん！」

千歌「(最初は曜ちゃんのタオルで拭いてあげるだけだったのに、次第に梨子ちゃんが自分でタオル持ってくるようになって)」

千歌「(曜ちゃんもそれがまんざらでもないというか最近は梨子ちゃんに拭いてもらうためにわざわざ髪を濡らしてきてる節があるし、全く……)」

千歌「二人ともかわいいなぁ〜♪」

水泳部の朝練で髪を濡らしてくる曜ちゃんを梨子ちゃんが拭いてあげててほしい気持ちで書きました

梨子「えっ？うーん・・・曜ちゃんと一緒に出掛けるとね、ほら、行こうって必ず手を繋いでくれるの」
梨子「手を繋いで歩くときは必ず曜ちゃんが車道側を歩いてくれるし、階段を上がるときは私が先に、降りる時は曜ちゃんが先に行って万が一の時に受け止められるようにしてくれる」
梨子「曜ちゃんにその事を言ったら意識してないや？ホントに？って笑われた。私も笑っちゃったけど、ナイト様って曜ちゃんみたいな人の事を言うんだろうな、って思うの」

(以外二人の無自覚なノロケが続く)

千歌(質問が悪かった・・・砂を吐きそうだよぅ・・・)

>>550の質問をしたちかっちが後悔する電波を受信した

ハンバーグサンドってさ、ようりこの好きなモノのあわせ技じゃん？マッスルドッキング並の必殺技だと思うんだよね

「え？曜ちゃんと？私が？」
「無理無理無理！絶対に無理！」
「ほら、曜ちゃんって誰にでも優しいし、皆に好かれてるじゃない？私に良くしてくれるのもきっとそれだし」
「こんな地味な私と眩しい曜ちゃんとじゃ、絶対に釣り合わないよ・・・」
「曜ちゃんは優しいし以外とカワイイ所もあるし、ナイト様みたいに守ってくれるし・・・でも見えない所で無理してたり努力してたりするから少しでもそれを一緒に抱えてあげたいな、側にいたいなとは思うけど・・・」
「やっぱり私には高嶺の花すぎるかな？って思っちゃうな・・・」

千歌(ｷﾞｯﾌﾟﾘｬｰ)

このあと三年生に相談して無茶苦茶キューピッドした

梨子「曜ちゃーん！」

曜「んー？あっ！梨子ちゃん！駅まで迎えにきてくれたの？曜ちゃん嬉しいなー！」

梨子「ﾌﾌ、お帰りなさい曜ちゃん」

梨子「千歌ちゃんもお迎えに行きたいって言ってたんだけど急なお家のお手伝いが入っちゃって・・・で、どうだった合宿？」

曜「合宿って言っても週末二日間だけの短期合宿だったからねー、限られた時間の中で全速前進ヨーソローしてきたであります！」

梨子「アハハ、良い合宿だったみたいだね」

曜「ほら、合宿行く前に梨子ちゃん言ってたでしょ、合宿頑張ったら戻ってきた時ごほうびあげるって」

曜「それをすごく楽しみに合宿頑張ったんだー！んで梨子ちゃん何をくれるんでありますか？」ﾜｸﾜｸ

梨子(え！？今ここで？・・・でもそんなキラキラした目で曜ちゃんに見つめられると・・・)

梨子「んーしょうがないなぁ・・・あ！曜ちゃんあれ見て！(ｿﾗｦﾕﾋﾞｻｼ)」

曜「え！？なになに？」

梨子(今だ！)

曜「梨子ちゃんなんだったn」

“チュッ”

曜「ん！？」梨子「ん！？」

梨子「よ、ようちゃん、な、なんで急にこっちむいたのー！」ｶｵﾏｯｶ///

曜「い、いや、りこちゃんこそなんでき、きすして！！」ｶｵﾏｯｶ///

梨子「“お、お疲れさま合宿がんばったね”のごほうびでほっぺに軽くチュッてしようと思ったの！」

梨子「そ、それなのに曜ちゃんが急に振り向くから！」ﾌﾟｼｭｰ/////

曜「ご、ゴメンねっ！」ﾌﾟｼｭｰ/////

曜・梨子「・・・・・」

梨子(よ、曜ちゃん唇柔らかかったなぁ・・・)

曜(り、梨子ちゃんとのキス、キスってこんなに甘いんだ・・・)

梨子・曜「もういっかいしたいなぁ///」

曜「り、梨子ちゃんせっかくだから私の家寄っていかない？もう一回キ・・・じゃなくてお茶煎れるから飲みながらお話しよっ！」

梨子「う、うん、お言葉に甘えさせてもらうね、もう一回キ・・・私も週末会えなかった分曜ちゃんとおしゃべりしたいな」

曜「じゃ、じゃあ行こっか！」ﾃｻｼﾀﾞｼ

梨子「う、うんっ！」ｷﾞｭｯ

勢いで書いてみたがグダグダな文ができてしまった

曜(本日は日曜日、練習も無いので梨子ちゃんが綺麗な桜を描きたいというのでいずっぱこに乗り込み、遥々修善寺迄やって来たのです)

曜(桜が綺麗だったとか梨子ちゃんの絵が素敵だったとか絵を描いている梨子ちゃんが真剣でカッコ良かったとか作ってきたハンバーグサンドウィッチが最高だったとかアーンされたとか、そのへんはまぁ置いておいて)

曜(今帰り道、夕方の誰も居ない電車の中)

梨子「zzz」

曜(そう、疲れた梨子ちゃんが、曜ちゃんにもたれ掛かって寝ているのであります・・・)

曜(ピンチとはすなわち、己の理性とのソルジャーゲームなのであります・・・)

曜「不味い・・・ルビィちゃんに言わせればダレカタスケテーな状況だよ・・・」

曜「ぐっすり寝てるなぁ・・・よっぽど集中したのかな？起こすのは・・・ダメだよなぁ・・・」

梨子「」 ﾑﾆｬﾑﾆｬ

曜「良いにおいがするなぁ・・・睫毛長いなぁ・・・カワイイなぁ・・・」

曜「こ、これだけグッスリ寝てるなら・・・ち、ちゅーしてもばれないよね？」

梨子(私のワガママで曜ちゃんを絵を描くのに誘ったら二つ返事でヨーソロー)

梨子(しっかりと準備をしよう、お昼も作ろうって考えてたら結局昨日は興奮して眠れませんでした)

梨子(曜ちゃんの好きなハンバーグをサンドウィッチにして、私達の好物を合体、なんてしてたら待ち合わせに少し遅れてしまいました)

梨子(曜ちゃんに謝っても、私も今来たばかりだからさって笑って誤魔化されました。ついでに早く行こうって手を繋いでくれて、曜ちゃんって優しいなって再認識したり)

梨子(その後で色々あって、満足する絵も描けて。帰り道電車でうとうとしてしまいました)

梨子(それで薄ぼんやり意識を取り戻したら)

曜「こ、これだけグッスリ寝てるなら・・・ち、ちゅーしてもばれないよね？」

梨子(なんて小声で呟く曜ちゃんが！)

曜(落ち着け、渡辺曜、れれれ冷静になれ！大丈夫・・・ほんのちょっと勇気を出すんだ！周りは誰も居ない！次の駅まで後3分！3分あれば怪獣だって倒せる！)

梨子「」ﾀﾇｷﾈｲﾘｰ

曜(行け！渡辺曜！がんばれ！あと10センチ・・・5センチ・・・3センチ・・・)

梨子「」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

曜(1センチ・・・近い、梨子ちゃんが近い！近すぎる！)

梨子「」ｼﾝｿﾞｳﾊﾞｸﾊﾞｸ

曜(行け！今だ！大好きなら大丈夫！)

梨子「」ﾏﾀﾞｶﾅｰ

曜「だ、駄目そう・・・」

梨子「」ﾁｭｯ！

曜「！？！？」

梨子「」ﾀﾇｷﾈｲﾘｰ

曜(れ、列車が揺れた？結果オーライ？)

梨子(曜ちゃんのヘタレ・・・普段カッコいい癖に肝心の時にダメダメなんだから)

梨子「ん・・・ん？」

曜「り、梨子ちゃん？」

梨子「曜ちゃん？顔が真っ赤だよ？」

曜「い、いやーカワイイ梨子ちゃんがずっと曜ちゃんにもたれ掛かって寝てたからそりゃもう緊張でありまして・・・」

梨子「そう、ごめんね？重くなかった？」

曜「と、とんでもない！羽根みたいに軽かったよ！」

曜「あ、次終点・・・降りよう、梨子ちゃん！」

曜(誤魔化すように立ち上がってしまう、バレてない・・？そう心配する私を見て梨子ちゃんはクスッと笑って)

梨子「そうだね・・・あとね、曜ちゃん」

曜(そう言うとは立ち上がり私を追い越すように早歩きをしたあと、クルッとこちらを向いて、満面の笑顔で)

梨子「勇気を振り絞ってくれてありがとうね、嬉しかったよ」

曜(背の低い私を覗き込むようにして)

ﾋﾟﾄｯ

曜(白くて綺麗な人差し指を私の唇に当てて)

梨子「でも、貸し1だからね」

曜(と渡辺曜、やっぱり人生最大級のピンチのままなのでした！)

梨子「あっち向いてホイ！」ﾊﾞｯ

曜「ほっ！」ｸﾙｯ

曜「ふふ〜ん、甘いよ梨子ちゃん。私あっち向いてホイは強……」

ﾁｭｯ

曜「い…..？」

梨子「何が強いって？」ﾆｺｯ

曜「…なんでもありません」ﾌﾟｼｭｰ

梨子「曜ちゃん何だか上機嫌ね」

千歌「来週体育祭でしょ？紅白の班分けで私と梨子ちゃんと一緒になれたから嬉しいんだって」

曜「そうなんだよ！しかも果南ちゃんも同じ組だしこれはもう、勝ったも同然であります！」

梨子「そうなんだ、ﾌﾌｯ」

曜「やっぱりやるからには勝たないと！梨子ちゃんにカッコいい所も見せたいし、ね！」

梨子「先週の飛び込みの大会もカッコよかったもんね、曜ちゃん」

曜「そりゃ、梨子ちゃんが応援に来てくれてお弁当の差し入れまでしてくれて、不肖渡辺曜張り切らない訳にはいかないのです！」ｹｲﾚｲ！

梨子「じゃあ、来週の体育祭もカッコいい所見せてね？あっ、お弁当作ってくるからね」

曜「おおっ！？梨子ちゃんありがとう！よーし、これで明日はホームランだよ！」

ｿﾌﾄﾎﾞｰﾙﾅｲｹﾄﾞﾈｰ
ｱﾊﾊｰ

千歌(これで付き合ってないとかどういう事なの・・・)

ハードル走を終えた私の元に、千歌ちゃんが慌てて走ってくる。曜ちゃーん！なんて大声をあげながら両手を頭の上でバタバタと動かしながらだから、何事かと思ってしまった

不幸中の幸いか、捻挫をした娘は歩けない程ではなく、今保健室で患部を冷やしているという事らしい。良かった・・・

千歌「そうなんだよ！誰か替わりの人を見つけないと〜！ピンチだよ〜！」

曜「千歌ちゃんは？」

千歌「私も二人三脚走る予定なんだよ〜！曜ちゃんと体格が同じ位で息が合いそうで運動神経も悪くない人なんてそんな都合良く・・・」

そんな会話をする私と千歌ちゃんの目に飛び込んで来たのは、せっせとハードルを片付ける梨子ちゃんの姿
あ、不味い・・・これは不味いパターンだ。きっと千歌ちゃんは大声を上げて・・・

千歌「おーい！梨子ちゃ〜ん」

やっぱり、手をバタバタと振りながら梨子ちゃんに向けて走る千歌ちゃん
その流れで私と梨子ちゃんは、急遽二人三脚のコンビを組むことになってしまった

曜「ピーンチ！」

梨子ちゃんは私なんかで大丈夫かな？と不安がっていたけど、そこは問題なし。Aqoursの練習で息はぴったり合うのは分かってるし、運動神経だって並の女子高生よりは上だ。
でも問題はそこではなく・・・

梨子「曜ちゃん？わ、私より緊張してない？」

曜「だ、だ、大丈夫だよ梨子ちゃん！曜ちゃんに任せておけば！泥舟に乗った気持ちで・・・」

梨子「それじゃ沈んじゃうよぅ・・・」

高校二年生渡辺曜、同級生の桜内梨子ちゃんに、絶賛片想い中なのであります・・・

曜「と、とりあえず練習だね！時間もないし！」

自分の気持ちと緊張を誤魔化すように笑うと、先ずは掛け声をあわせて走ってみる。1・2！1・2！うん、やっぱり息はぴったり。日頃の練習の賜物だね！

梨子「以外と大丈夫なものね」

ﾌﾌｯと目を細めて笑う梨子ちゃん。ヤバイ、かわいすぎて鼻血でそう・・・
いかんいかん。時間もあまりないのだ

曜「じゃあ、次は紐をきつく縛って練習しよう！」

梨子「よ、曜ちゃん？顔が真っ赤だよ？大丈夫？」

曜「だ、大丈夫であります・・・」

ロボットみたいな動きで敬礼をする。良いにおいが横から・・・いかん、あぶないあぶないあぶない！

曜「じ、じゃあ早速練習を・・・」

梨子「ねぇ曜ちゃん」

曜「な、なに」

梨子「片手、肩を組むか腰に回さないと走れないよ？」

プシュー！漫画ならそんな音がして湯気が頭から出てるのだろうか？
私の意識はそこで刈り取られてしまった・・・梨子ちゃんが私を揺さぶる声が遠くから聞こえる・・・今は芝生と地面が冷たさが気持ち良い・・・

梨子「曜ちゃん！しっかりして曜ちゃん！あーん！ダレカタスケテー！」

曜ちゃんが倒れてから数分後、たまたま近くを通りかかった果南さんが曜ちゃんをおんぶして保健室へ連れて行ってくれました

おんぶされている途中で曜ちゃんが飛び起きて、慌てて果南さんに大丈夫大丈夫とアピールをしていました。
でも、自分は大丈夫であります！と叫んで腕立て伏せをするアピールは何かが違うよ曜ちゃん・・・

果南さんは何かを察したかのようにハハーンと頷き、曜ちゃんにそんなに梨子ちゃんと一緒に二人三脚出たいんだ、と言ってニヤニヤしていました

曜ちゃんはまた顔を真っ赤にしてプルプル震えていたけれど、そんな曜ちゃんを見て果南さんはウィンクをすると、まぁ応援してるよ頑張って！と肩をポン！と叩いて去って行ってしまいました・・・

梨子「曜ちゃん・・・大丈夫？」

曜「う、うん大丈夫！それより梨子ちゃん！もうすぐ二人三脚が始まっちゃうよ！行こう！」

そう言うと曜ちゃんは私の手をギュッと握って走り出しました

梨子「よ、曜ちゃん待ってよ〜！急に走ったら危ないよ〜」

そう言いながらも、私はどこか嬉しさを感じていました

梨子ちゃんと二人三脚に出られなくなっちゃう！って思って慌てて飛び起きて、心配する果南ちゃんに「押忍！松浦先輩！自分は大丈夫であります！」と言いながら腕立て伏せをして大丈夫アピールをしたら、果南ちゃんに笑われた

果南ちゃんは何かを察したかのようにイタズラっぽく笑って、そんなに梨子ちゃんと一緒に二人三脚出たいんだ？とからかわれる・・・
こ、これって何もかも全部バレてる！？ガーンとショックを受けながら恥ずかしさに耐える私に果南ちゃんは優しく、応援してるよ、と励ましてくれた

よーし不肖渡辺曜、果南ちゃんの応援を受けて全速前進！ヨーソロー！

待機列の中、曜ちゃんは私に申し訳無さそうに両手をあわせて謝ってきました。

梨子「え、だ、大丈夫、そんなに気にしてないから」

曜「うーんでも、さっきのは私の自爆みたいなものだし・・・それで迷惑を掛けっぱなしって言うのも・・・」

曜ちゃんは責任感が強いのかな？なんて思いながら思わずクスッと笑ってしまう。それに釣られて曜ちゃんも笑ってしまう・・・こういうのって、なんか良いよね

曜「よーし、梨子ちゃん任せて！」

そう言いながら曜ちゃんは二人三脚の紐をギュッと締める。気付けは次の次は私達の番だ

曜「梨子ちゃんに恥はかかせないよ！」

ニコッと笑った曜ちゃんは、さっきまでの曜ちゃんとはまるで別人で・・・
イケメン？って言うのかな？雰囲気から何から何まで違って見えた
まだ走ってもいないのに心臓がドキン、ドキン、と脈打つのが分かる
え？何？何この感覚？

戸惑っているともう、私達の番だ。
ちょっと待ってなんて無理、飛び出すしかない・・・

私と完璧に歩調歩幅を合わせてくれて、リズムを崩さないようにしっかり肩を抱き締めて呼吸を合わせて・・・
そんな曜ちゃんを真横で見て、私はドキドキしっぱなしで、スクールアイドルの練習でもこんなに近くで見たことがない真剣な曜ちゃんの顔を見るたびにまた胸が高鳴って・・・

自分が自分でなくなるような中、ゴールのテープを切った瞬間にに顔を真っ赤にして倒れてしまったのです・・・

梨子「曜ちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど」

曜「なになにー？」

梨子「明日aqoursの練習お休みでしょ、それで久しぶりに絵でも描こうかな、と思ってて」

梨子「曜ちゃん明日予定が無いなら、そ、その、モ、モデルになってくれないかな！」

曜「お安いご用であります！明日は何も予定無いし、梨子ちゃんの為に一肌脱ぎますか！」

梨子(ひ、一肌脱ぐ？え、それってもしかして・・・ぬ、ヌードモデルしてくれるってことー！)

梨子(よ、曜ちゃんの裸・・・ｺﾞｸﾘ・・・ダメそんなの絵に集中できないよ！)

梨子(で、でも曜ちゃんがやってくれるって言うんなら///)ｶｵﾏｯｶ

曜「おーい！梨子ちゃーん、大丈夫ー何か顔真っ赤だよー？おーい！聞こえてますかー曜ちゃんですよー」

梨子(早く明日にならないかな)ﾆﾍｰ

曜「梨子ちゃんにー、全速前進ーヨーソロー！、かーらのー」ﾁｭｯ

梨子「何してるんだろね私達///」

曜「ほんとだね///」

好き

梨子「おかえりなさい曜ちゃん、お仕事お疲れさま」

曜「あ、梨子ちゃん…なんだか顔見るのも久しぶりな気がする」

梨子「お互いに忙しかったからね」

曜「……」

梨子「……」

曜「……『新進気鋭の美人ピアニスト』さん、噂のシンガーソングライターさんとの秘密のデート、雑誌に載ってたよ」

梨子「……『話題の美人メダリスト』さんこそ、噂のプロ野球選手とのお泊り愛って電車の中吊り広告に書いてあったわよ」

曜「……」ｼﾞﾄｰ

梨子「……」ｼﾞﾄｰ

ようりこ「ﾌﾟｯ」

曜「まーったく！そんな訳ないのにねぇ」ｸｽｸｽ

梨子「ほんと、どこからそんな噂が立つのかしら」ｸｽｸｽ

曜「梨子ちゃんは曜ちゃんに全速全身ヨーソローなのにねぇ」ﾆﾔﾆﾔ

梨子「曜ちゃんこそ、私のことしか見えてないのにね」ﾆｺｯ

曜「……」

梨子「……」

曜「ね、梨子ちゃん…明日お仕事は？」ｷﾞｭｯ

梨子「明日は一日オフなの。曜ちゃんも明日は午後からでしょ…？」ﾁｭｯ

曜「ん…じゃあ今夜はいっぱいお喋りしよっか…」ﾁｭｯﾁｭｯ

梨子「お喋り…ね」ｸｽｯ

梨子(なんだかちょっと寒いなぁ・・・そうだ！曜ちゃんの布団にもぐりこんじゃおう！)

梨子「ｵｼﾞｬﾏｼﾏｰｽ」

曜「ﾑﾆｬﾑﾆｬ・・・え？え？り、梨子ちゃん！ま、マズいって今はみんなもいるんだよ！」

梨子「だって寒かったんだもん・・・それに大丈夫だよ、みんな練習の疲れでぐっすり眠ってます」

曜「で、でもさ・・・」

梨子「もう、朝みんなより早く起きて自分の布団に戻るから大丈夫ですー」

梨子「それじゃおやすみなさい曜ちゃん」ﾀﾞｷｯ

梨子「んー、曜ちゃん暖かーい・・・ｽﾔｽﾔｧ」

曜「しょ、しょうがないですなぁ///　おやすみなさい梨子ちゃん」

曜「ホントみんなぐっすりだし、梨子ちゃんが言うように朝梨子ちゃん布団に戻ってもらえばバレないよね！・・・ｽﾔｽﾔｧ」

千歌(なんでバレてないと思ってるのー)
ルビィ(なんでバレてないと思ってるびぃ)
花丸(なんでバレてないと思ってるずらぁ)
善子(なんでバレてないと思ってるのかしら)
果南(なんでバレてないと思ってるんだろ)
ダイヤ(なんでバレてないと思ってるのですの)
鞠莉(バレバレデース)

翌朝

梨子「ﾖｳﾁｬｰﾝ、ﾌﾌﾌ・・・ﾑﾆｬ」ﾀﾞｷﾂｷ
曜「ﾘｺﾁｬｰﾝ、ﾍﾍﾍ・・・ﾑﾆｬ」ﾀﾞｷﾂｷ

千歌(早起きできてないしー・・・)
ルビィ(ぅゆ早起きできてないです・・・)
花丸(早起きできてないずらぁ・・・)
善子(早起きできてないじゃない・・・)
果南(早起きするんじゃなかったの・・・)
ダイヤ(早起きできてないですわね・・・)
鞠莉(曜と梨子ドゥリームの中デース)

梨子「ん…」

梨子(外が明るい…みんなにバレる前に自分の布団に戻らないと…え？」

梨子「な、なんでみんなで私たち囲んでご飯食べてるの！？」

千歌「いやー2人が無防備だったからなんとなく？」

梨子「見ないでよ！///起こしてよ！///」

曜「んー…？梨子ちゃんどうかし…た…？」

曜「なにこれ…みんな何やってるの！？」

果南「景色がいいとごはんがおいしく食べられかなって」

曜「私たち風景じゃないでしょ！///」

鞠莉「と・こ・ろ・で〜なんで2人は一緒の布団にいたのかな？」ﾆﾔﾆﾔ

曜梨子「そ、それは…///」

絵面を想像したけどだいぶシュールだな…